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ダイアリー2022.10.26

青空の見えるクリーンルーム

雲ひとつない爽やかな秋晴れの中、今日は一日、クリーンルームの中で作業をしました。

インド洋の海底から採取された岩石に含まれる鉛の同位体比を分析をするための、前処理作業です。あらかじめ岩石を酸で溶かして作った溶液から、他の元素を分離し、鉛を抽出しました。

 

鉛は、人体や外気中に多量に存在します。それが分析試料中に混ざってしまわないように、密閉空間で、クリーンスーツを身にまとい、塵などの非常に少ない綺麗な空気に包まれながら作業を行わなくてはいけません(クリーンルームの詳細は、こちらをご覧ください)。

 

ORCeNGのクリーンルームは、津田沼キャンパス内の海側に立つ建物(4号館)の6階にある実験室内に設置されています。実験室は、海側の全面が窓になっており、今日のような天気の良い日は、遠くに羽田空港を離着陸する飛行機が飛ぶ様子もみえます(残念ながら東京湾は見えません…)。

その景色をクリーンルーム内からも眺めることができるよう、クリーンルームの海側の壁にも大きな窓が取り付けられています。設計者である筆者のこだわりです。夜になれば、ちょっとした夜景も楽しめます。

 

鉛の分離・抽出は、非常に細かな作業が多くて神経がすり減ってしまうのですが、ときどき景色を眺めて気分転換をしながら、大きなミスもなく作業を終えることができました。

この記事を書いた人
町田 嗣樹 (上席研究員)
Shiki Machida

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