メンバー
藤永 公一郎(上席研究員)
Koichiro Fujinaga
山口大学大学院理工学研究科自然共生科学専攻で 博士 (理学) を取得後、早稲田大学理工学術院環境資源工学科や東京大学大学院工学系研究科附属エネルギー・資源フロンティアセンターを経て、2016年よりORCeNGに着任しました。
研究内容は、大学時代から一貫して、付加体中に産する「層序規制型鉄マンガン鉱床(アンバー鉱床、層状マンガン鉱床)」の成因解明に取り組んでいます。これらはもともと過去の海洋底で堆積してできた鉱床であり、金属資源であると共に、かつての地球環境を復元するための“記録媒体”でもあります。また、次世代の新資源「レアアース泥」についても発見当時から携わっており、南鳥島海域における航海・潜航調査のほか、選鉱・製錬や経済性評価、開発システム構築など、将来の実開発を目指した取り組みを官公庁や民間企業と協働しながら進めています。2023年に「令和5年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞」を受賞。
趣味は「Absinthe (薬草酒)」 のコレクション。「不在」の名を冠するこの酒はフランスの Belle Époque 期に生まれ、ヴェルレーヌやゴッホなど当時の詩人や芸術家に愛飲されたものの、一時禁制の憂き目に遭いました。そして現在、100年の時を経てよみがった Absinthe は、その華やかなる歴史と文化と浪漫を体現しているのです。